「赤毛のアン」が初めて目にしたグリーン・ゲイブルズの白い壁。 姫路城が「白鷺城」と呼ばれるほどに格式高い漆喰の白壁。 私たち日本人の心には、いつの時代も「白い家」への憧れが息づいています。
このコラムでは、白い外壁について機能面から紐解きながら、後悔しない色選びのポイントや、横浜市の景観条例に配慮した選び方まで、丁寧に解説します。
「外壁塗装で白壁にしたいけれど不安」「どんな白が合うのか分からない」という方にこそ読んでいただきたいコラムです。
- 目次
- 外壁塗装でも人気!白い外壁が選ばれ続ける理由とは?
- 白壁のメリット・デメリット
- おしゃれな外観だけでなく機能性もメリット
- 太陽光を反射する遮熱性
- 防火性・耐久性・防虫性にも期待
- 家を大きく見せる視覚効果
- 10年後はどうなる?白い壁の注意点
- 外壁塗装で失敗しない!意外にバリエーション豊富な白の選び方
- 純白・アイボリー・スモーキーホワイトの違い
- 周囲の景観・屋根色とのバランスから選ぶ白
- 塗料の性能(遮熱・防汚)もチェックポイント
- 【ツートンカラーの外壁塗装】白色と合う組み合わせをご紹介!
- おすすめツートンカラー①:モノトーン
- おすすめツートンカラー②:ナチュラルトーン
- おすすめツートンカラー③:その他の好相性トーン
- 壁色は自由に選べる訳ではない!? 横浜市の景観条例について
- 【戸建て向け】景観条例の届出が必要なケースと確認方法
- 景観推進地区の色彩制限
- かながわ住宅コープの施工事例
- かながわ住宅コープで色のご相談にも対応します
- まとめ:実は機能美にも優れている!清潔感・高級感のある白い外壁塗装
外壁塗装でも人気!白い外壁が選ばれ続ける理由とは?

白い外壁は、清潔感・明るさ・景観との調和性から根強い人気を誇ります。この根強い人気が示すように、白壁には多くの人々を惹きつける理由があります。
主な理由として挙げられるのは、以下のような点です。
- 清潔感と高級感: 汚れひとつない白い壁は、住まいに清らかで上品な印象を与えます。
- 明るく開放的な雰囲気: 光を反射するため、家全体が明るく見え、実際の面積以上に広々とした印象を与えます。
- 周囲との調和: どんな景観にも馴染みやすく、街並みの中で悪目立ちすることがありません。
- デザインの自由度: 屋根や窓枠、玄関ドアなど、合わせる色を選ばないため、個性的な外観デザインも楽しめます。
このように、白い家は見た目の美しさだけでなく、機能面やデザイン面でも多くのメリットがあるため、多くの人に選ばれ続けています。
白壁のメリット・デメリット

白い外壁は、見た目の美しさだけでなく、遮熱性や防火性など機能面でも優れたメリットがあります。
一方で、汚れや経年変化が目立ちやすいなどの注意点も。
ここでは、白壁の魅力とともに、後悔しないために知っておきたいポイントもご紹介します。
おしゃれな外観だけでなく機能性もメリット
白い外壁は、見た目の美しさだけでなく、住まいの快適性を高める機能面でも多くのメリットがあります。
太陽光を反射して夏の暑さを軽減する遮熱性や、漆喰仕上げによる防火性・耐久性など、実用性にも優れています。
また、膨張色である白は建物を大きく見せる視覚効果もあり、狭小地でも開放感のある印象に。
ここでは、白壁が持つ機能美について詳しくご説明します。
太陽光を反射する遮熱性
白い家というと、ギリシャの街並みを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ギリシャをはじめとした地中海沿岸の国々に白壁の家が建ち並ぶ理由は、緯度が低く、年間を通じて晴天が多い、この地域特有の気候にあります。
白は太陽光の反射率が高く、外壁表面の温度を下げる遮熱効果があり、室内の温度上昇を抑えるからです。
そのため、日本でも夏の暑さ対策として、白系の外壁は省エネ性に優れた選択肢として注目されています。遮熱塗料との組み合わせで、さらに快適な住環境を実現できます。
防火性・耐久性・防虫性にも期待
白壁は、日本の蔵や城に多く使われてきた歴史的背景からも、機能性の高さがうかがえます。
蔵の「なまこ壁」が白いのは、防火性を備えた漆喰を使っているためです。江戸時代には火災対策として白壁が流行し、姫路城などの城郭でも白漆喰が採用されました。
現代の外壁でも、白壁は種類が豊富なので、機能性の選択肢も幅広く、白い塗料や壁材を選ぶことで、以下のような機能性を高めることができます。
| 機能性 | 主な効果 | 対応素材・塗料例 |
|---|---|---|
| 防火性 | 不燃性・延焼防止 | 漆喰、耐火サイディング |
| 耐久性 | 劣化しにくく長寿命 | フッ素塗料、セラミック塗料 |
| 防虫性 | 虫の寄り付き抑制 | 防虫塗料、無機系塗料 |
白壁は外観の美しさだけでなく、安心・快適な住まいづくりにも貢献できます。
家を大きく見せる視覚効果
白は膨張色と呼ばれ、視覚的に広がりを感じさせる効果があります。
城壁に白が多く使われるのは、敵に対して威厳と存在感を示すためでもあり、遠くからでも大きく明るく見えるよう工夫されていました。住宅においても、白い外壁は建物を実際より大きく、開放的に見せる効果があり、狭小地や都市部の住まいでも圧迫感を軽減できます。
さらに、白は光をよく反射するため、周囲の景観や植栽を引き立て、明るく爽やかな印象を与えるメリットもあります。
10年後はどうなる?白い外壁の注意点
白い外壁は美しい反面、汚れが目立ちやすいという声もあります。特に雨筋や排気ガスの付着が気になる方も多いですが、近年では防汚性に優れた塗料やセルフクリーニング機能付きの壁材が登場し、10年以上美観を保てるケースも増えています。
白に限らず、一般的な外壁塗装のメンテナンス目安は約10〜15年。塗料の種類(シリコン・フッ素・無機系など)によって耐久性が異なるため、白い外壁であっても選び方次第でメンテナンス頻度を抑えることも可能です。
「外壁塗装に適した時期・季節はいつ?塗り替え周期の目安も解説!」のコラムも、ぜひお読みください。
外壁塗装で失敗しない!意外にバリエーション豊富な白の選び方

「白い外壁にしたいけど、種類が多すぎて選べない…」そう悩んでいませんか? 一口に白の外壁と言っても、実はたくさんの種類があり、それぞれ印象が大きく異なります。純白やオフホワイト、アイボリーなどの微妙な色味の違いは、住まい全体の雰囲気に大きな影響を与えます。
ここでは、あなたの理想の住まいを叶えるために、白の外壁を選ぶ際に知っておきたいポイントを解説します。
純白・アイボリー・スモーキーホワイトの違い
純白は青みがかった明るい白で清潔感が強く、アイボリーは黄みを帯びた柔らかい印象、スモーキーホワイトはグレーがかった落ち着いた白で、周囲の景観と調和しやすいのが特徴です。
ただし、純白(トゥルーホワイト系)は清潔感がありますが、隣家がベージュやグレー系の場合、浮いて見えることも。「白すぎて周囲から浮いてしまった」「汚れが目立ちすぎた」といった傾向に陥りやすいようです。
以下で外壁で使用されている白色の例をご紹介いたします。
- アイボリー:やや黄みがかった柔らかい白。汚れが目立ちにくく、ナチュラルな印象。和洋どちらにも合う万能色。
- オフホワイト:わずかにグレーやベージュを含んだ白。落ち着きと清潔感のバランスが良い。景観との調和性が高い。
- スモーキーホワイト:グレイッシュな白。モダンで都会的な印象。黒サッシや木製外構と相性◎。
- トゥルーホワイト:青みのある純白色。明るく清潔感が強いが、汚れが目立ちやすい。写真映え・ライトアップ向き。
- ブロークンホワイト:アイボリーよりもややくすんだ白。温かみと落ち着きがある。ナチュラルモダン住宅に人気。
周囲の景観・屋根色とのバランスから選ぶ白
白い外壁を選ぶ際は、周囲の景観や屋根色とのバランスを意識することが重要です。
屋根が黒や濃色なら、スモーキーホワイトやオフホワイトで調和を図ると落ち着いた印象に。緑豊かな環境ではアイボリー系が自然と馴染みます。
周囲との相性をシミュレーションすることで、後悔のない白壁選びができます。
塗料の性能(遮熱・防汚)もチェックポイント
白系の外壁は塗料やサイディングの種類が豊富で、遮熱性・防汚性などの付加機能を持つ製品も多く選択肢が広がります。
白系の外壁を選ぶ際は、こうした機能性も見極めることで、夏の省エネ効果や汚れにくさによるメンテナンス費用の節約につながります。遮熱塗料は太陽光を反射して室内温度の上昇を抑え、防汚塗料は雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を備えたものも。
長期的な住まいの快適性とコスト面を考えるなら、性能チェックは欠かせません。
「外壁塗装にはどういった種類の塗料がある?種類やメリット・デメリットを解説」のコラムも、ぜひお読みください。
【ツートンカラーの外壁塗装】白色と合う組み合わせをご紹介!
外壁塗装で人気のツートンカラー。白壁をベースに配色を考えると、失敗が少なく、洗練された印象に仕上がります。そこで、白と相性の良い色を組み合わせた、おすすめのツートンカラー配色をご紹介します。
白壁をベースに、相性の良い色を選び、このツートーンを基本にすると、全体がバランスよく洗練された印象にまとまります。多色使いを避けることで、外構や植栽との調和もとりやすく、長く愛される外観デザインが実現できます。
おすすめツートンカラー①:モノトーン

白壁に黒やグレーに合わせたモノトーン配色は、シンプルながら洗練された印象を与える王道スタイルです。





























