外壁・屋根塗装の費用相場とは?同時施工のメリットや補助金も解説

建物は日々劣化するため、長く過ごすうえでは外壁・屋根塗装を定期的にすることが大切です。この記事では、塗装にかかる費用相場を中心に解説します。

さらに外壁と屋根を同時に工事するメリットやデメリットも詳しくまとめています。自治体から受けられる補助金についても取り上げるので、外壁・屋根塗装工事を検討している人は参考にしてください。

そもそも外壁・屋根を塗装しなおす理由とは?

外壁・屋根を塗装しなおす理由には、大きく3点の理由が挙げられます。

  • 建物の外観を美しくするため
  • 建物の劣化を防ぐため
  • 住みやすい環境を手に入れるため

まず主な理由として挙げられるのが、「建物の外観」をより美しく見せるためです。ヒビや汚れが目立たなくなるので、建物の印象を大きく変えられます。

一方で外壁・屋根の塗装が必要となる理由は、外観に関するものだけではありません。塗装には建物の劣化を防いだり、居心地の良い環境を手に入れたりする効果があります。建物が劣化する要因として挙げられるのが、雨や紫外線などです。塗料はこれらの要因から建物を守る働きもありますが、長期間メンテナンスされていないと効果が薄れてしまいます。

加えて塗料の中には、断熱性能や遮熱性能を持つものも存在します。冬に室内の熱が逃げにくくなったり、夏に室温が上がりにくくなったりすれば季節に左右されず過ごしやすくなるでしょう。生活においてさまざまな利点があるので、定期的な塗装は欠かせません。

外壁・屋根塗装のタイミングは?何年経ったらやるべき?

外壁・屋根は、一定期間が経過したタイミングで塗装が必要です。ここでは一般的な塗料の耐用年数を取り上げるとともに、今すぐ作業が必要となるケースを紹介します。外壁・屋根塗装を施工会社に依頼する際の参考にしてください。

塗料によって耐用年数が異なる

塗装工事において、注意しなければならない点は塗料によって耐用年数が異なる点です。よく使われる塗料と耐用年数について表でまとめました。

塗料の種類 耐用年数
アクリル塗料 3~7年
ピュアアクリル塗料 15~20年
ウレタン塗料 7~10年
シリコン塗料 10~15年
フッ素塗料 12~20年
無機塗料 20~25年
低汚染塗料 15年以上
ラジカル塗料 12~15年
光触媒塗料 15~20年
ナノテクノロジー塗料 10~15年

ただし一般的に外壁よりも、屋根のほうが耐用年数が短い傾向にあります。外壁よりも、紫外線や雨の影響を受けやすいためです。そのため双方を同時に同じ塗料で施工した場合、屋根はより早いタイミングでメンテナンスが必要になることも考えられます。

外壁塗装の塗料の種類について詳しくはこちら

今すぐ塗装が必要なサインとは?

上述したように、基本的に塗料には耐用年数が設けられています。しかし設定された年数を経過していなくとも、あるサインが出ていたら塗装のし直しが必要です。ここでは外壁と屋根に分けて、押さえておきたい塗装が必要なサインを紹介します。

外壁塗装が必要なサイン

外壁の塗装が必要なサインは、大きく分けて以下のポイントが挙げられます。

  • 塗膜が剥がれかけている
  • 全体的に汚れが目立っている
  • チョーキング現象(塗料の劣化でチョークのような粉が発生する現象)が見られる
  • 水の弾きが悪くなった

ひび割れや雨漏りが発生している場合は、塗装では対処しきれない場合が多いです。外壁材の交換などが必要になる可能性があるので、施工会社に確認してもらってください。

外壁に水が入ってしまうと、窓サッシや雨樋などの金属部分にサビがつく原因にもなります。塗膜が剥がれかけていたり、チョーキング現象が起こっていたりしたらすぐに外壁塗装を依頼しましょう

外壁塗装を行うタイミングについて詳しくはこちら

屋根塗装が必要なサイン

屋根の塗装が必要なサインは、以下のとおりです。

  • カビやコケが見られる
  • 屋根にサビが見られる
  • 色褪せや汚れが目立っている

屋根にコケが見られたら、なるべく早めに除去しなければなりません。見栄えが悪くなるだけではなく、屋根の内部に湿気が溜まると腐食が進みやすくなります。劣化するスピードも速くなってしまうので、施工会社に塗装とコケの除去を依頼してください。

ひび割れや雨漏りが発生している場合は、塗装では対処しきれない場合が多いです。屋根材やルーフィングの交換などが必要になる可能性があるので、施工会社に確認してもらってください。

外壁・屋根塗装を同時に施工する際の費用相場

外壁塗装と屋根塗装を同時施工した際のトータルの費用は以下のように決められます。

費用=外壁塗装代+屋根塗装代+足場代+その他付帯塗装代

※付帯塗装とは外壁と屋根の塗装をするにあたって、他の箇所の塗装も必要な場合に発生します。例:ベランダの塗装、雨戸戸袋の塗装など

このうち、外壁塗装代+屋根塗装代を床の坪数ごとにまとめるとおおよそ以下のような価格帯になります。こちらは、後述する住居の面積や塗料相場などから算出した概算になります。

建坪 建築面積 外壁塗装代+屋根塗装代の費用相場(概算)
15坪 約50㎡ 48万~97万円
20坪 約66㎡ 64万~129万円
30坪 約99㎡ 97万〜194万円
40坪 約132㎡ 129万〜258万円

※2階建ての戸建てを想定
※塗り回数は3回(下・中・上塗り)
※建坪は建物を上から見たときの面積を指す
※建築面積は建坪を㎡で表したもの

こちらに、足場代の相場15~25万円も加味すると以下のようになります。

建坪 建築面積 外壁塗装代+屋根塗装代+足場代の費用相場(概算)
15坪 約50㎡ 63万~122万円
20坪 約66㎡ 79万~154万円
30坪 約99㎡ 112万〜219万円
40坪 約132㎡ 144万〜283万円

※2階建ての戸建てを想定
※塗り回数は3回(下・中・上塗り)
※建坪は建物を上から見たときの面積を指す
※建築面積は建坪を㎡で表したもの

上記はあくまで目安となりますが、かなり幅があることが分かります。続いてこの費用相場がどのように決められるか見ていきましょう。

戸建て住宅の外壁+屋根塗装工事の費用を決める要素と内訳は主に以下の通りです。

【費用を決める要素】

  • 建物の大きさ(建坪や階数)
  • 使用する塗料の種類
  • 建物の状態
  • 付帯塗装の有無
  • 同時施工による割安

【費用の内訳】

  • 外壁塗装代
  • 屋根塗装代
  • 足場代
  • 付帯塗装代
  • 同時施工による割安

上記について詳しく見ていきましょう。

費用を決める要素について

ここでは、上述の5つの費用を決める要素について解説します。

①建物の大きさ:影響【大】

建物の大きさ(建坪や何階建てであるか)によって、塗装面積が変わるため、外壁塗装代も屋根塗装代も変わってきます。また塗装代だけでなく、足場代の有無や金額にも関わってきます。

②使用する塗料の種類:影響【大】

使用する塗料によって単価が異なるため、こちらも費用を決める一因となります。

外壁・屋根塗装の塗料の場合、だいたい2000~4000円/㎡となります。また、下塗り用の塗料も金額帯に差があります。

【外壁・屋根塗装の塗料の金額帯】

中・上塗り用の塗料は2000~4000円/㎡

下塗り用の塗料シーラーやフィラーは500~1000円/㎡

外壁塗装で使用する塗料について詳しくはこちら

③建物の状態:影響【小~大】

建物の状態によっては、塗装工事をするにあたって下地調整やひび割れ補修など別の処理が必要なケースもあります。その場合は、通常の塗装に加えて処理作業が発生する分、費用が高くなります。

④付帯塗装の有無:影響【小~大】

外壁・屋根の塗装に加えて、一緒にベランダや雨戸の戸袋も塗装する場合は、外壁・屋根塗装代以外にも費用が発生することになります。

当然、追加の作業内容・量によってどれくらい費用が上がるかは変わってきます。

⑤同時施工による割安:影響【中】

同時施工することによって、それぞれ依頼するよりも安くなるケースがあります。割引率は業者によりますが、例えば、かながわ住宅コープでは同時施工で以下のような価格となります。

例1:クールテクトSi(外壁) + クールタイトSi(屋根)

800,800円 + 480,260円 = 1,281,060円 →  1,061,060円 (22万円割安)

例2:プレミアムシリコン(外壁) + プレミアムルーフSi(屋根)

766,700円 + 443,740円 = 1,210,440円 → 990,440円 (22万円割安)

費用の内訳について

ここでは費用の内訳について解説します。基本的に、付帯塗装がない場合においては、外壁塗装代と屋根塗装代、足場代で費用が決まります。

①外壁塗装代

作業内容としては高圧洗浄代や建物の状況によっては補修作業なども発生しますが、経年劣化の激しくない物件であれば、基本的に以下の計算式によって決まる費用がメインです。

外壁塗装代(円)=塗装面積(㎡)×塗料単価(円/㎡)

また、外壁の塗装面積は延べ床面積(各階の床面積の合計)から求められます。

塗装面積(㎡)=延床の坪数×3.3(㎡/坪)×1.2(係数)

 例:1階の床部分が15坪で2階建て建物の場合(2階も広さが同じ)

延床約30坪×3.3×1.2=118.8㎡(=塗装面積)

外壁塗装の塗料単価は塗料の種類によって異なりますが、概ね以下の通りです。

中・上塗り用の塗料は2000~4000円/㎡

下塗り用の塗料シーラーやフィラーは500~1000円/㎡

上記を踏まえて、ある程度、幅を持たせた計算パターンを以下にまとめます。塗装面積は先ほど出した118.8㎡(延べ床面積30坪の物件)で計算します。

【幅を持たせた計算パターン:下塗りと中・上塗りを区別して、塗料の単価幅も考慮】

118.8㎡×(500円~1000円/㎡)
下塗り分

+

118.8㎡×(2000円~4000円/㎡)
中・上塗り分

297,000~594,000円

※下限は下塗り500円、中・上塗り2000円で計算。上限は下塗り1000円、中・上塗り4000円で計算

②屋根塗装代

屋根塗装代も外壁塗装代同様に高圧洗浄などの作業も発生しますが、以下の計算式によって決まる費用がメインです。

屋根塗装代(円)=塗装面積(㎡)×塗料単価(円/㎡)

また、屋根の塗装面積は1階の床面積から求められます。

塗装面積(㎡)=1階の床部分の坪数×3.3(㎡/坪)×1.5(係数)

 例:1階の床部分が15坪で2階建ての建物の場合

  約15坪×3.3×1.5=74.25㎡(=塗装面積)

屋根塗装の塗料単価は塗料の種類によって異なりますが、概ね以下の通りです。

中・上塗り用の塗料は2000~4000円/㎡

下塗り用の塗料は500~1000円/㎡

上記を踏まえて、ある程度、幅を持たせた計算パターンを以下にまとめます。塗装面積は先ほど出した74.25㎡(1階が15坪の建物)で計算します。

【幅を持たせた計算パターン:下塗りと中・上塗りを区別して、塗料の単価幅も考慮】

74.25㎡×(500円~1000円/㎡)
下塗り分

+

74.25㎡×(2000円~4000円/㎡)
中・上塗り分

185,625~371,250円

※下限は下塗り500円、中・上塗り2000円で計算。上限は下塗り1000円、中・上塗り4000円で計算

③足場代

一般的に15~25万くらいが相場となります。足場代は足場架面積に足場代の単価(500~1000円)をかけて算出されます。

④付帯塗装代

外壁塗装と屋根塗装以外にベランダ塗装なども発生する場合は、別途費用が発生します。付帯塗装・付帯部工事の内容によって数十万円、金額が変わることもありえます。

概算の費用まとめ

改めてこれまでの情報をまとめると以下のようになります。

建坪 建築面積 外壁塗装面積 屋根塗装面積 外壁塗装代+屋根塗装代+足場代の費用相場(概算)
15坪 約50㎡ 約119㎡ 約74㎡ 63万~122万円
20坪 約66㎡ 約158㎡ 約99㎡ 79万~154万円
30坪 約99㎡ 約238㎡ 約149㎡ 112万〜219万円
40坪 約132㎡ 約317㎡ 約198㎡ 144万〜283万円

※2階建ての戸建てを想定
※塗り回数は3回(下・中・上塗り)
※建坪は建物を上から見たときの面積を指す
※建築面積は建坪を㎡で表したもの

かながわ住宅コープの外壁+屋根塗装費用(税込み)

こちらは建坪約14坪×2階建てに相当する物件のかながわ住宅コープでの外壁+屋根塗装のセット料金となります。足場代も込みとなります。

例1:クールテクトSi(外壁) + クールタイトSi(屋根)

800,800円 + 480,260円 = 1,281,060円 →  1,061,060円 

例2:プレミアムシリコン(外壁) + プレミアムルーフSi(屋根)

766,700円 + 443,740円 = 1,210,440円 → 990,440円 

外壁・屋根塗装を同時に施工するメリットとは

外壁と屋根を同時に塗装すると、さまざまなメリットが得られます。ここではメリットについて詳しく解説しましょう。

(1)トータルのコストが安く抑えられる

外壁・屋根塗装を同時にするメリットは、トータルでのコストが安く抑えられる点です。塗装をするには、高所での作業となるので足場を設置しなくてはなりません。しかし足場を設置するとなると、1回あたり20万〜30万円程度の費用が発生します。

また塗装をするには、塗料が周囲に飛び散らないよう養生も必要です。養生にかかる金額は外壁や屋根の面積によって異なりますが、1㎡あたり300〜500円程度かかると考えられています。

外壁と屋根の施工を別々に行うと、これらの費用を2回分支払わないといけません。同時に工事を依頼すれば、足場や養生の設置の費用が1回分に抑えられます。費用の負担をなるべく軽減したいと考えている人は、同時に施工してもらうよう依頼するとよいでしょう。

(2)統一感のあるデザインに仕上がりやすい

外壁や屋根の塗装を同時に施工すると、建物が統一感のあるデザインに仕上がりやすくなるメリットもあります。無論、別々に依頼したからといって、統一感が必ずしもなくなるわけではありません。ただし同じタイミングで依頼したほうが、理想のデザインを共有しやすいでしょう。

特に会社によっては、使用している塗料にこだわっていることもあります。もし異なるタイミングで別々の施工会社に依頼してしまうと、屋根は長持ちする一方で、外壁の寿命が早く来るといったケースも起こりかねません。外壁と屋根の塗料の耐用年数を調整するうえでも、施工会社は統一したほうが賢明です。

ほかにも工事を同時にすると、屋根と外壁を一緒に新しくできます。建物全体を一気にメンテナンスしたい人にもおすすめです。

(3)依頼する手間が少なくなる

依頼する手間が少なくなる点も、外壁と屋根を同時に塗装するメリットのひとつです。塗装を依頼するには、次の手順を踏まなければなりません。

  • 施工会社に連絡を入れる
  • 担当者に外壁や屋根の状況をチェックしてもらう
  • 塗料や工程をある程度決めたうえで見積もりをもらう
  • 施工会社とスケジュールを決める
  • 施工工事の完了後、担当者に仕上がりを確認してもらう

外壁と屋根の塗装を別々にする場合、これらの工程を2回に分ける必要があります。自身のスケジュールを調整するのも大変なうえ、単純にわずらわしいと感じてしまうでしょう。

それぞれの工事を同時に進めれば、このような手続きも1回で終わらせられます。負担を減らしたい人は、外壁と屋根を一緒に工事するのをおすすめします。

外壁・屋根塗装を同時に施工するデメリットとは

外壁と屋根を同時に塗装することは、多くのメリットがある一方でデメリットもいくつかあります。特に注意したいポイントを解説しましょう。

(1)まとまった金額を一度に用意する必要がある

外壁・屋根の塗装を同時に施工するデメリットは、まとまった金額を一度に用意しないといけない点です。単純に外壁用と屋根用の塗料が必要となるため、これらを合わせた費用が発生します。一度に多額のお金を消費することを考えれば、逆に負担が大きくなると感じる人もいるでしょう。

ただし混同してはならないのが、外壁・屋根塗装を同時にしたほうがトータルの費用は一般的には安くなる点です。先述の通り、足場と養生の設置が2回分から1回分に少なくなるので、最終的に支払う費用は少なくなります。

コストにだけ目を向けるのであれば、一度に多額のお金を用意してトータルの費用を下げるか、2回に分けて全体の出費が大きくなるかの違いです。

(2)外壁と屋根の劣化状況が違う場合がある

同時に施工するデメリットとして、外壁と屋根の劣化状況が必ずしも一致しない点も挙げられます。例えば屋根の劣化が進んでしまい、すぐに塗装が必要な状態だと仮定します。一方で外壁はそこまで劣化しておらず、塗装工事の必要性がないとしましょう。

この状況で工事(同時の施工)を依頼すれば、外壁は特に支障がないにもかかわらずメンテナンスする形となります。考え方によっては、工事に余計な費用がかかっているとも取れるでしょう。

とはいえ仮に屋根工事だけを依頼したとしても、数年後には外壁の劣化が著しく進むケースも考えられます。屋根塗装と同じタイミングで外壁塗装をすればよかったと思ったところで、すでに工事が終わってしまったら改めて依頼しないといけません。

このようにどちらか片方の劣化が進んでいなくとも、少し余裕を持たせて工事したほうがよい場合もあります。

(3)工期が単体で行うよりも長くなる

ほかにデメリットとして挙げられるのは、単体で工事するよりも工期が長くなる点です。とはいえ外壁と屋根を同時に施工しても、工事自体で数週間以上も延びることはほとんどありません。一般的には、数日延びるかどうかの違いとなります。

ただし外壁および屋根の塗装は、少なからず周囲の生活にも影響を与えうる工事です。作業音がどうしても出てしまうため、たとえ近所の人々が納得していても依頼者側が気を使うべきケースも増えることが想定されます。

また外壁と屋根を同時に施工してくれる施工会社が見つからない可能性もあります。会社選びから考えると、もう少し期間が延びると考えてもよいでしょう。なるべく早めに計画を立て、スムーズに工事が進むよう準備してください。

外壁・屋根塗装の費用を抑えるコツをご紹介

外壁・屋根塗装の費用を抑えるには、いくつかのコツを知っておくことが大切です。ここでは、特に押さえてほしいコツを紹介します。これらの内容を念頭に置いたうえで、信頼できる施工会社を選ぶようにしてください。

その1.質とコストのバランスが良い塗料を選ぶ

まず押さえてほしいポイントは、塗料の質とコストを考慮することです。塗料にもさまざまな種類があり、その品質によって金額は異なります。一般的に高額な種類は耐用年数が長く、安価なものになると耐用年数も短くなるのが特徴です。

確かに1回の工事で考えれば、金額の安い塗料のほうが出費の負担は小さくなります。しかし耐用年数が短くなればメンテナンスの頻度も高くなり、結果的にランニングコストが増えるケースも考えられます。そのためコストだけで見るのではなく、品質や耐用年数にも目を向けなければなりません。

加えて塗料を選ぶときは、自分の住んでいる場所の環境も考慮しましょう。例えば潮風がよく当たる地域であれば、無機塗料やフッ素塗料のような塩害に強い種類を選ぶといった方法もおすすめです。

外壁塗装の塗料の種類について詳しくはこちら

その2.複数の業者から相見積もりを取る

外壁・屋根塗装の費用を抑えるには、複数の業者から相見積もりを取るようにしてください。相見積もりを取るメリットは、塗装工事の費用相場を把握できる点です。節約できる方法があるとはいえ、工事には一定額の費用が発生します。相場を理解していないと、悪質な会社に騙されるリスクも高まります。

特に金額をあまりにも安く設定し、値段で相手を釣ろうとする会社には注意が必要です。このような会社に工事を依頼してしまうと、追加工事を勧められて最終的に費用が高くなるケースも考えられます。

相見積もりを取る際には、各見積もり書の内容を詳細にチェックしましょう。工程がしっかりと記載されているか、塗料の種類が明記されているかなどを確認してください。

その3.補助金や火災保険を活用する

費用を抑えるには、補助金(助成金)や火災保険を活用することも重要です。補助金または助成金は基本的に各自治体が用意していますが、自治体によっては制度を設けていないところもあります。

また仮に補助制度(助成制度)があったとしても、全ての塗装工事が該当するとは限りません。エコ事業の要件を満たす必要があったり、不燃塗料を用いることが必須であったりと条件付きの場合もあるので自治体に確認しましょう。

さらに災害のために塗装が必要になった場合は、火災保険が適用される可能性もあります。一般的には火災のみならず、風災や水災(津波は対象外)も対象です。とはいえ保険会社の条件次第で扱いも異なるため、外壁塗装工事をカバーしてもらえるかは各会社に確認しましょう。

助成金や火災保険の内容については、以下の記事でもまとめているので参考にしてください。

>>外壁塗装で助成金を受け取れる?注意点や例を詳しく紹介

まとめ

外壁と屋根の塗装を同時にすることは、コスト面やデザイン面などでさまざまなメリットがあります。特に長期的な視点で費用を抑えたいのであれば、なるべく同時の施工を検討するとよいでしょう。

塗装工事は、今後の暮らしにも少なからず影響を与えます。どの会社に依頼するかを慎重に考えて、見積もりをもらうときも入念に内容をチェックしてください。