ルーフィングのメンテナンス方法は?張り替えの目安・費用も解説

住居を雨漏りから守るには、適切なタイミングでルーフィングをメンテナンスする必要があります。
しかし普段の生活では目に付かない場所にあるため、いつ張り替えを行えばいいかわからない人もいるでしょう。

ここでは、ルーフィングのメンテナンス方法や張り替え時期の目安について解説します。
作業にかかる費用相場も紹介するので、業者選びの参考にしてください。

屋根の「ルーフィング」とは?役割を解説

ルーフィングとは、屋根材の下に敷くシートのことです。主に雨漏りを防止する役割を担います。

屋根は表面から屋根材・ルーフィング・野地板の三層構造で構成されますが、屋根材だけでは雨漏りを完全には防げません。
さらに野地板が雨に濡れてしまうと、腐朽が進んで屋根材やルーフィングを留めているビスも取れやすくなります。

つまり屋根を含め建物全体の寿命を延ばす上でも、ルーフィングは定期的にメンテナンスを施す必要があります。

以下の記事ではルーフィングについて詳しく解説しています。併せて参考にしてください。
>>ルーフィングの役割や重要性とは?種類別の特徴や価格、選び方も紹介

ルーフィングの部分補修は可能?

屋根修理業者は、原則としてルーフィングの部分補修を行いません。
なぜなら新しいシートと古いシートのつなぎ目から、雨水が侵入するリスクが高まるためです。
基本的には一部破損している場合でも、ルーフィング全体を交換します。

ただし、災害時などの応急措置に関しては例外です。
緊急に修繕する必要がある場合は、部分張り替えで対応することも考えられます。
この辺りの対応は業者によって異なりますが、基本的には全てを張り替える作業になると押さえてください。

ルーフィングの種類|メンテナンス時期や張り替え費用の目安を紹介

ルーフィングにもさまざまな種類があり、それぞれ特徴やメンテナンス時期も異なります。
まずは、主な種類の耐用年数と費用目安を表で整理しましょう。

種類 耐用年数 張り替えの費用相場 特徴
アスファルトルーフィング 10〜20年 200円〜600円/㎡ ・紙にアスファルトを染み込ませてあるルーフィング
・アスファルトの性能により高い防水性が得られる
・一般的に使われる種類であり、多くの業者が取り扱っている
・他のルーフィングと比べると耐用年数が短い
改質アスファルトルーフィング 20〜30年 350円〜900円/㎡ ・アスファルトに加え、合成ゴムや合成樹脂が使われている
・アスファルトルーフィングと同様に防水性が高い
・合成ゴムや合成樹脂の効果により耐久性が高くなる
・湿気を溜め込みやすく凍結する恐れがある
粘着層付きアスファルトルーフィング 30年 600円〜900円/㎡ ・タッカーや釘を使わずに粘着層を利用して野地板に貼り付ける
・施工する際に穴を開けないので防水性および耐久性を高められる
・伸縮性に優れているためさまざまな野地板に合わせられる
・単価が比較的高いため、初期コストは上がりやすい
高分子系ルーフィング 15〜20年 700円〜900円/㎡ ・合成ゴムや塩化ビニルを利用したルーフィング
・破れにくい素材であり、環境が良ければ長持ちしやすい
・比較的軽量であることから建物に与える負荷も軽減できる
・紫外線には弱く、時期によっては劣化が早まる可能性もある
不織布ルーフィング 30年 700円〜1,000円/㎡ ・材料に紙ではなく布が使われているルーフィング
・紙と比較すると破れにくく耐久性が高いのが持ち味
・柔軟性も強みであり、さまざまな野地板に対応できる
・紙と比べると単価が高いため、初期コストは上がりやすい
遮熱ルーフィング 20〜50年 720円〜900円/㎡ ・素材としてアルミを使っており太陽熱を反射する
・太陽の熱を屋根から野地板や室内に伝わりにくくするため、
夏場の室温の上昇を防ぎやすい
・透湿性をもつものもある
・通気層の工事が必要で時間やコストがかかりやすい
透湿防水ルーフィング 50年 500円〜700円/㎡ ・素材としてポリエチレン不織布などが採用されているルーフィング
・湿気を逃がすので、結露による野地板の腐敗防止に役立つ
・防水性が高く耐用年数も長い
・遮熱ルーフィングと同様に通気層の工事によって時間やコストが多めにかかる

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種類 耐用年数 張り替えの費用相場 特徴
アスファルトルーフィング 10〜20年 200円〜600円/㎡ ・紙にアスファルトを染み込ませてあるルーフィング
・アスファルトの性能により高い防水性が得られる
・一般的に使われる種類であり、多くの業者が取り扱っている
・他のルーフィングと比べると耐用年数が短い
改質アスファルトルーフィング 20〜30年 350円〜900円/㎡ ・アスファルトに加え、合成ゴムや合成樹脂が使われている
・アスファルトルーフィングと同様に防水性が高い
・合成ゴムや合成樹脂の効果により耐久性が高くなる
・湿気を溜め込みやすく凍結する恐れがある
粘着層付きアスファルトルーフィング 30年 600円〜900円/㎡ ・タッカーや釘を使わずに粘着層を利用して野地板に貼り付ける
・施工する際に穴を開けないので防水性および耐久性を高められる
・伸縮性に優れているためさまざまな野地板に合わせられる
・単価が比較的高いため、初期コストは上がりやすい
高分子系ルーフィング 15〜20年 700円〜900円/㎡ ・合成ゴムや塩化ビニルを利用したルーフィング
・破れにくい素材であり、環境が良ければ長持ちしやすい
・比較的軽量であることから建物に与える負荷も軽減できる
・紫外線には弱く、時期によっては劣化が早まる可能性もある
不織布ルーフィング 30年 700円〜1,000円/㎡ ・材料に紙ではなく布が使われているルーフィング
・紙と比較すると破れにくく耐久性が高いのが持ち味
・柔軟性も強みであり、さまざまな野地板に対応できる
・紙と比べると単価が高いため、初期コストは上がりやすい
遮熱ルーフィング 20〜50年 720円〜900円/㎡ ・素材としてアルミを使っており太陽熱を反射する
・太陽の熱を屋根から野地板や室内に伝わりにくくするため、
夏場の室温の上昇を防ぎやすい
・透湿性をもつものもある
・通気層の工事が必要で時間やコストがかかりやすい
透湿防水ルーフィング 50年 500円〜700円/㎡ ・素材としてポリエチレン不織布などが採用されているルーフィング
・湿気を逃がすので、結露による野地板の腐敗防止に役立つ
・防水性が高く耐用年数も長い
・遮熱ルーフィングと同様に通気層の工事によって時間やコストが多めにかかる

ルーフィングは、一般的に単価が高い種類ほど耐久性も高くなる傾向にあります。
初期コストの高い種類を選ぶのに躊躇する人もいるかもしれません。
ただし、耐久性が高いルーフィングであれば耐用年数も長く、ランニングコストを抑えやすくなります。

また、ここで紹介した費用相場はあくまでルーフィング単体の金額です。
実際に依頼すると、メンテナンス業者に対する人件費や工事費など諸費が発生します。
作業全体でどのくらいの費用がかかるかを把握するためにも、各自でしっかりと見積書をもらうようにしましょう。

各ルーフィングのメリットやデメリットについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
耐久性の高いルーフィングを選ぶ重要性にも触れているので、こちらの記事も併せて参考にしてください。
>>ルーフィングの耐用年数は屋根の寿命を左右する!種類別の年数は?

屋根材とルーフィングの耐用年数は異なるため注意

屋根材とルーフィングは、それぞれ耐用年数が異なります。
ルーフィングを修繕するときは、屋根材を剥がさないと工事ができません。
瓦以外は一度剥がしたら再利用できなくなるため、屋根材よりも耐久性の高いものを選ぶ必要があります。

スレート屋根の場合

スレート屋根の場合は、5〜10年の頻度でメンテナンスが必要とされています。
天候にも左右されるものの、耐用年数は20〜30年です。

ただし10年以上経過すると劣化スピードも早まるため、5〜10年のスパンでメンテナンスをしておくのが望ましいとされています。
さらにスレート屋根の場合、厚さが5mm程度しかないため比較的割れやすい素材です。
メンテナンスの時期が来る前に、豪雨や豪雪で割れてしまい葺き替え工事が必要となる可能性もあります。

耐用年数やメンテナンスまでの期間は比較的短いですが、ルーフィングはなるべく耐用年数の長いものを使用したほうが賢明です。
葺き替え工事のタイミングで、同時に張り替えられることを目標にルーフィングを選びましょう。

ガルバリウム屋根の場合

ガルバリウム屋根(ガルバリウム鋼板)の場合、10〜20年のタイミングでメンテナンスが必要です。
屋根材の中でも比較的耐用年数が高く、サビにくいことから長持ちしやすいとされています。
特に問題がなければ、25〜35年は使用できるのが特徴です。

一方で海沿いに住んでいる場合は、塩害の影響で屋根材が劣化することもあります。
ガルバリウム鋼板は塩害にも強い素材ではあるものの、メンテナンス時期を少しだけ早めるのをおすすめします。

スレート屋根と比べると長持ちしやすい素材であるため、ルーフィングもなるべく耐用年数の高いものを使ったほうが賢明です。
ガルバリウム屋根をメンテナンスするタイミングで、ルーフィングもチェックしてもらうとよいでしょう。

瓦屋根の場合

瓦屋根は、住宅のある地域の気候や適切なメンテナンスによって、50〜100年にわたって使用することが可能です。
屋根材の中でも耐久性が極めて高い種類であり、多くの日本家屋に採用されています。

しかしルーフィングには、瓦屋根よりも長持ちする種類はほぼありません。
そのためルーフィングを張り替えるタイミングに合わせて、屋根材も剥がす必要がありますが、
瓦は状態によっては再利用することが可能です。
また、台風などの影響で瓦がズレることや、漆喰が劣化して修繕が必要になることがあるので、
メンテナンス時期は10〜20年と見ておくとよいでしょう。

とはいえルーフィングを張り替えるためだけに、屋根材を剥がすのは時間やコストがかかります。
このような負担を軽減する上でも、できる限り長持ちするルーフィングを選びましょう。

ルーフィングのメンテナンス方法

ルーフィングをメンテナンスしたいときは、必ずプロの業者に依頼するようにしましょう。
プロの業者と同等のスキルがないのであれば、自分でメンテナンスするのはおすすめしません。

その理由として挙げられるのが、屋根の修理は高所での作業になるためです。
足場も安定しておらず、作業に慣れている業者でも転落することがあります。
たとえ2階の高さでも、転落したら重大な事故につながるので自分ではメンテナンスをしないでください。

また自分でメンテナンスをしても、プロと比べるとクオリティは下がるでしょう。
結果的にルーフィングをしっかりと設置できておらず、改めて修繕が必要になることもあります。
費用および労力が無駄になるため、はじめから信頼の置ける業者に任せましょう。

ルーフィングのメンテナンス業者の選び方

ルーフィングをしっかりと設置してもらうには、実力のあるメンテナンス業者を選ぶことが重要です。
クオリティの低いところに依頼すると、やり直しが生じるケースもあるので注意しなければなりません。
ここでは、メンテナンス業者を選ぶ際のポイントを解説します。

実績が豊富か

ルーフィングのメンテナンス業者を選ぶときは、実績が豊富かどうかをチェックしてください。
実績のある業者であれば、自社の運営しているWebサイトに紹介しているでしょう。
自分でWebサイトにアクセスし、これまでの実績を押さえておくことが大切です。

他にも相談する際に、業者からさまざまな資料をもらえる場合もあります。
資料もまた、メンテナンス業者の実績を捉える上で重要な要素のひとつです。
なるべく多くの資料をもらうためにも、複数の業者に相談するのをおすすめします。

信頼性が高いか(ライセンス・保険など)

顧客のことを第一に考えている屋根修理業者は、信頼を得るために高度なライセンスを取得しています。
また万が一の事態に備えて、保険にもしっかりと加入しています。
業者に依頼するときは、これらの情報も確認したほうが賢明です。

Webサイトには、資格の有無や保険について細かい情報まで記載されていないことも少なくありません。
業者からもらったパンフレット(チラシ)を確認するか、打ち合わせのタイミングで直接聞いてみるのをおすすめします。

口コミの評判は良いか

メンテナンス業者が運営しているWebサイトには、自社にとって都合の良い情報しか書かれていない可能性もあります。
そのためWebサイトだけではなく、口コミの評判も参考にするのをおすすめします。
客観的な情報も頼りにしながら、信頼できそうなメンテナンス業者を探してみるとよいでしょう。

しかし口コミの中にも、参考にならない情報も紛れています。
不当に高い評価を付けたり、低い評価を付けたりしている可能性もあるので注意が必要です。

無料で見積もりをしてくれるか

コストをなるべく下げるには、無料で見積もりをしてくれる業者を探すことも重要です。
基本的には無料で見積もりをもらえるものの、メンテナンス業者によっては有料となっている可能性もあります。
連絡を取ったときに、無料で見積書を提示してくれるかをあらかじめ確認しましょう。

なお見積もりを取ってもらうには、複数の業者に相談してみるのをおすすめします。
それぞれの特徴を比較しつつ、より魅力的に感じたところを選んでください。

まとめ

この記事では、ルーフィングのメンテナンス方法について詳しく解説しました。
種類ごとにメンテナンス時期が異なるため、費用相場も併せて押さえておくことが大切です。

しかし具体的な金額や使用しているルーフィングは、業者によって細かく異なります。
複数の業者から見積書をもらった上で、どこに依頼するかを決めるようにしましょう。