外壁のコーキング(シーリング)とは?劣化サインや優良業者の見極め方を解説

戸建て住宅を所有していると、
より家を長持ちさせるためには定期的な修繕が必要になります。
なかでも、外壁は雨風や紫外線などにさらされて劣化しやすい部分です。

劣化している状態を放置すると、どのような影響があるのでしょうか。

この記事では、外壁のコーキングとは何か、修繕のタイミング、
依頼する業者の見極め方などを紹介します。
戸建て住宅を所有している家を長持ちさせたい方、外壁の劣化が気になる方は必見です。

外壁のコーキング(シーリング)とは

外壁のコーキングとは、新築住宅などで多く採用されている外壁材を使用する際、
目地に充填されるものです。ゴムのような弾性を持ち、目地以外にもモルタル製の
外壁にひび割れが起きた際の補修に使用される場合もあります。

目地材はコーキング以外にもシーリングと呼ばれます。
これらの違いは、かなりあいまいでコーキング(シーリング)と
同じものとして表示される場合も多いです。

厳密には、目地に詰めることをコーキング、防水などを目的として詰めることを
シーリングといいます。しかし、正確に使い分けるシーンはほとんどなく、
業者に依頼する場合は違いをあまり気にする必要はありません。

外壁コーキングの工法と費用相場

外壁のコーキングをメンテナンスする工法は、以下の2つがあります。

  • 増し打ち工法
  • 打ち換え工法

それぞれの工法の詳細や費用相場の違いについて紹介します。

コーキングの費用はつなぎ目の長さやコーキング剤のランクなどで
変動する場合が多いです。そのため、詳しい費用については必ず
見積もりを取るようにしてください。

上から新しくコーキングを補填する「増し打ち工法」

増し打ち工法は、古いコーキング材の上に新しいコーキング材を補填するものです。
古い素材を撤去する必要がないため、手間が少なく費用が抑えられる場合が多いです。

ただ、劣化が見られる場合は避けた方がいい工法でもあります。
自分で業者に依頼すれば、適切な方法を提案してくれるため、おまかせしましょう。

増し打ち工法で外壁コーキングする際の費用相場は以下のとおりです。

単価(m) 500~900円
施工費用 10~18万円
足場代 15万円前後
総額 25~33万円

※コーキングが必要なつなぎ目の長さが200m(一般的な住宅)の場合

単価や施工費用、足場代などは使用するコーキング材の種類や家の形、高さによって変動します。

古いものを撤去して新しいコーキングを充填する
「打ち換え工法」

打ち換え工法では、古いコーキングを撤去して新しいコーキング材を充填します。
古いコーキングの撤去・清掃、下地と上塗りの接着を補う薬剤の塗布などの作業が必要です。

そのため、増し打ち工法よりも高額になりやすいですが、劣化が見られる場合は打ち換え工法の方がよいでしょう。

打ち替え工法で外壁コーキングする際の費用相場は以下のとおりです。

単価(m) 700~1200円
施工費用 14~24万円
足場代 15万円前後
総額 29~39万円

※コーキングが必要なつなぎ目の長さが200m(一般的な住宅)の場合

また打ち換え工法の場合、古いコーキング材の撤去費用が別途必要になる可能性もあります。
見積もりの際に、撤去費用は含まれているのかを必ず確認しましょう。

コーキング材料の種類と特徴

コーキング材には大きく以下の4種類があります。

  • アクリル系
  • ウレタン系
  • シリコン系
  • 変性シリコン系

それぞれに特徴が異なるため、住宅がある場所や環境によって適切な材料が違います。
ここではコーキング材の種類別に特徴を解説するので、素材を選ぶ参考にしてください。

伸びやすく作業がしやすいアクリル系

アクリル系は、伸びやすく作業しやすい素材です。水性のため湿気の多い場所でも活躍します。

ただ、硬化する際に肉やせ(縮み)しやすく、耐久性はあまり高くありません。
日光が当たるとひび割れがしやすいといった欠点もあります。
1980年以降に外壁のコーキング材として多く使用されていましたが、現在はほとんど採用されていません。

耐久性が高いウレタン系

ウレタン系はコンクリートのひび割れの修繕や木材などに使用される場合が多いです。
硬化後も弾力性が高く、耐久性と密着性も高いといった特徴があります。
耐久性が高く、費用も比較的安価なため、よく選ばれる素材です。

しかし、ウレタン系のコーキング材には紫外線に弱いといった欠点があります。
そのため、ウレタン系コーキング材を選んで施工したあとは、塗装でカバーする場合が多いです。

最も一般的なシリコン系

シリコン樹脂が原料で、広く普及している素材の1つです。
シリコン系は、安価で耐水性・耐熱性などに優れているという特徴を持っています。

室内外問わず、どこにでも使用できるのがメリットです。
室内であれば特に水回り、外壁であれば窓ガラス周辺のコーキングによく使用されます。

しかし、コーキングの上から塗装すると剥がれやすいため、仕上げとして使用される場合が多いです。
色調を合わせるために、幅広くカラー展開されている場合もあります。

外壁の使用に最適な変性シリコン系

変性シリコン系は目地の汚れに強く、柔軟性も高いため外壁のコーキングに最適です。
ポリエーテル樹脂を原料としています。

「シリコン」とついていますが、先ほど紹介したシリコン系とは別物で、ウレタン系のグレードアップ版です。
ほかの素材と比べると少し高価ですが、素材としては万能で優秀であるため、
コーキング材で迷ったら変性シリコン系を選ぶとよいでしょう。

外壁にもよく使用されていますが、紫外線には弱いため、
外気に触れる場所はコーキングした上から塗装して耐久力を上げるのがおすすめです。

外壁のコーキング修繕が必要な劣化のサインと寿命

外壁のコーキングの寿命は約10年です。
しかし、紫外線の当たり方・気象状況・メンテナンスの頻度などによっては
10年も持たない場合があります。

外壁のコーキングには、建物の内部構造への水の侵入を防いだり、
建物の揺れに対する負荷を軽減したりする役割があります。

そのため、コーキングの劣化を放置すると、雨水が内部構造に侵入し、骨組みを腐食させ
耐久性を下げたり、カビが発生したりすることで健康被害が出るかもしれません。

住宅の安全性や健康的に過ごせる環境を保つためには、劣化のサインを見逃さず、
早くメンテナンスを行うようにしましょう。

ひび割れ|紫外線を浴び続けることで起きる

外壁のコーキングは屋外にあるため、必ず紫外線にさらされます。
紫外線を浴び続けると、コーキング材に含まれる可塑剤(かそざい)が気化して、ひび割れが起きます。

ひび割れが起きると、コーキングが機能していない状態になるため、構造内部への影響が出るかもしれません。
ひび割れを見つけたら、早めにメンテナンスしましょう。

剥がれ|ひび割れの進行によって生じる

コーキング材のひび割れを放置して、劣化が進むと剥がれになる可能性が高いです。
また、コーキング材の充填に使用するプライマー(下地と上塗りの接着を補うもの)が
十分に塗布されていないなどの工事不良が原因で剥がれる場合もあります。

コーキング材が剥がれると外壁下地が露出します。
雨などが直接内部構造に侵入したり、シロアリの侵入経路になったりする可能性も高い状態です。
最も深刻な劣化のサインであるため、1日でも早くメンテナンスを行いましょう。

肉やせ|寿命やコーキング材が少ない場合に起きる

肉やせは、コーキング材に寿命が来た場合や、充填される量が少ないなどの工事不良が原因で起きます。
肉やせを放置すると、コーキングの剥がれにつながる可能性があります。

ひび割れと同様に初期の劣化サインであるため、剥がれのような緊急性はありません。
しかし、内部構造を守るために早めのメンテナンスが必要です。

外壁コーキングの打ち増し・打ち替えタイミング

外壁コーキングの打ち増し・打ち替えのタイミングは以下のとおりです。

  • 劣化サインを見つけた
  • コーキング材の寿命目安になった
  • 外壁リフォームを実施する

劣化サインを見つけたり寿命目安を迎えたりした際は、メンテナンスを検討しましょう。
見た目には劣化サインが出ていなかったとしても、内部や目視できない高所は劣化している可能性があるためです。

メンテナンスすべきか迷った場合には、外壁無料診断などをしている業者に
一度相談してみましょう。コーキングの劣化状況を正確に判断してもらえるので、
必要であればメンテナンスを受けてください。

外壁のリフォームを検討しているタイミングもおすすめです。
コーキングのためだけに足場を組むよりも、ついでに外壁塗装まで行えば1回分の足場代で済み、
別々にメンテナンスを受けるよりも安く済む可能性があります。

外壁コーキングをDIYするのはおすすめしない

外壁のコーキングをDIYするのはおすすめしません。
想像以上に大変で、すぐに劣化する可能性があるためです。

今後業者がメンテナンスする際に、コーキングを剥がす作業に時間がかかると
工賃が上がる可能性もあります。

「業者に頼むと高そう」「DIYの方が安く済む」と安直な考えで作業せずに、
信用できるプロに任せましょう。

外壁コーキングのメンテナンスを頼む際の業者の見極め方

外壁コーキングのメンテナンスを請け負っている業者のなかには、
悪質な業者も存在します。依頼する際に、悪質な業者と優良な業者を
見分ける方法を把握しておきましょう。

見分けるポイントは以下の4つがあります。

  • 見積もりが詳細で具体的
  • 写真などを用いて施工方法を丁寧に説明してくれる
  • 保養内容やアフターサービスが充実している
  • 施工実績が豊富

それでは、外壁コーキングの優良業者を見分ける4つのポイントについて、詳しく紹介します。

見積もりが詳細で具体的

優良業者の場合は、見積書に使用するコーキング材の種類や施工範囲などが詳しく記載されています。
見積もりをお願いした際に、内容が簡単にしか記載されていない場合は注意が必要です。

見積もり内容が簡単にしか記載されていない場合は、提示金額が安くても追加料金を請求されて、
結果的に割高になるかもしれません。

写真などを用いて施工方法を丁寧に説明してくれる

劣化状況の写真などを用いて、素人にもわかりやすく、丁寧に納得のいく説明をしてくれる業者を選びましょう。

コーキングの劣化状況は、専門家でなければわからない点も多くあります。
素人でもわかる範囲以外の説明をよく聞きましょう。

保証内容やアフターサービスが充実している

もしもの場合でも、無償で補修してくれるなど保証書やアフターサービスが充実している業者であれば安心です。
優良業者でも、施工不備が起こる可能性があります。

どういった症状であれば無償で補修してくれるのか、有料になるものは何か、
契約書・保証書などに明記されているかを必ず確認してください。

口頭で説明を受けるのは大事ですが、書面に記載されていないと今後トラブルになる可能性があります。

施工実績が豊富

施工実績の豊富さは優良業者を見つけるために重視したい点です。
しかし、見落とされがちなのが「どの地域の施工実績が多いのか」です。

例えば、寒く冬は雪が多く降る北海道と暑く湿気が多い沖縄では、
最適なコーキング材の種類やコーキング材の上から塗布する薬剤の有無や種類などが異なります。
そのため、業者によっても地域ごとに得意・不得意が分かれます。

日本全国での施工実績の数だけではなく、どの地域の実績が豊富なのかも確認しておきましょう。
業者との距離が離れているとアフターサービスが十分に受けられない可能性があるので注意が必要です。

まとめ

この記事では、外壁コーキングとは何か、修繕のタイミング、依頼する業者の見極め方などを紹介しました。

劣化のサインを見落として放置してしまうと、家の内部に雨水などが侵入してしまい、
骨組みを腐食させたりカビが発生して健康被害が出たりする可能性があります。
劣化のサインを見つけたら、早くメンテナンスしましょう。

生活協同組合かながわ住宅コープでは、無料で相談を受け付けています。
外壁やコーキングのことで気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
外壁コーキング・塗装以外に住宅リフォームやシロアリ予防なども対応できます。