古くから日本の住宅に愛用され、周囲の景観と調和してきた土壁の色。そして、現代においても飽きのこない温かみと安心感を与える「ベージュ」の外壁は、国内外を問わず根強い人気を誇ります。
このコラムでは、ベージュの外壁について、汚れの目立ちにくさといった機能面から紐解きながら、後悔しない色選びのポイント、そして横浜市の景観条例に配慮した選び方まで、丁寧に解説します。
「外壁塗装でベージュにしたいけれど、単調に見えないか不安」「どんなトーンが自分の家に合うのか分からない」という方にこそ読んでいただきたいコラムです。
- 目次
- 外壁塗装でも人気!ベージュの外壁が選ばれ続ける理由とは?
- ベージュ外壁のメリット・デメリット
- 温かみのあるおしゃれな外観と、汚れが目立ちにくい機能性メリット
- 温かみのある雰囲気と安心感
- 和洋どちらにも合う高い汎用性
- 汚れが目立ちにくい実用性
- 注意点:単調で地味な印象になるリスク
- 外壁塗装で失敗しない!意外にバリエーション豊富なベージュの選び方
- ライト・ノーマル・グレージュなどのバリエーション
- 周囲の景観・屋根色とのバランスから選ぶベージュ
- 塗料の性能(遮熱・防汚)もチェックポイント
- 【ツートンカラーの外壁塗装】ベージュと合う組み合わせをご紹介!
- おすすめツートンカラー①:ブラウン系
- おすすめツートンカラー②:グレー系
- おすすめツートンカラー③:その他の好相性トーン
- 壁色は自由に選べる訳ではない!? 横浜市の景観条例について
- 【戸建て向け】景観条例の届出が必要なケースと確認方法
- 景観推進地区の色彩制限
- かながわ住宅コープの施工事例
- かながわ住宅コープで色のご相談にも対応します
- まとめ:機能美と調和性を両立!温かみと安心感のあるベージュ外壁塗装
外壁塗装の定番色!ベージュの外壁が選ばれ続ける理由とは?
外壁塗装の色選びで「失敗したくない」と考える多くの方に選ばれ続けているのが、穏やかで飽きのこない定番カラー「ベージュ」です。その根底には、時代や流行に左右されない普遍的な美しさと、住まいに温かみと安心感を与える心理的な効果があります。
ベージュは、白のように軽すぎず、茶色のように重すぎないニュートラルな色合いが特徴です。この中間色が持つ柔軟性こそが、どんな家屋や街並みにも自然になじむ高い汎用性を生み出しています。また、温かい土や砂を連想させるアースカラーであるため、家という大きな存在に親しみやすさと安定感をもたらし、長く愛せる住まいを演出します。
ベージュ外壁のメリット・デメリット

ベージュの外壁は、汚れの目立ちにくさといった実用性や、温かみのある雰囲気、家を大きく見せる視覚効果など、機能面でも優れたメリットがあります。
一方で、色選びを間違えると単調な印象になりやすいなどの注意点も。ここでは、ベージュ外壁の魅力とともに、後悔しないために知っておきたいポイントをご紹介します。
温かみのあるおしゃれな外観と、汚れが目立ちにくい機能性メリット
ベージュの外壁は、その温かく柔らかな見た目の美しさだけでなく、住まいの美観を長く保つ機能面でも多くのメリットがあります。 砂埃や排気ガスなど汚れが目立ちにくい高い実用性や、景観に調和し家を大きく見せる視覚効果など、機能美に優れています。 また、和洋どちらのスタイルにも合う高い汎用性を持ち、多様なデザインに対応できます。 ここでは、ベージュ壁が持つ温かみと実用性について詳しくご説明します。
温かみのある雰囲気と安心感
柔らかい色味を持つベージュは、人の肌色に近いトーンであり、見る人に安心感を与える効果があると言われています。温かく迎え入れてくれるような、親しみやすい印象を住まいに与えるため、景観への調和を重視する方にも選ばれやすい色です。
和洋どちらにも合う高い汎用性
ベージュは色相が比較的中間のトーンにあり、明るすぎず暗すぎない色合いを持っています。そのため、派手すぎず地味すぎない丁度良い中間色として機能し 、モダン、カントリー、和風といったどんなタイプの家でも調和しやすい高い汎用性を持ちます。
汚れが目立ちにくい実用性
ベージュは砂埃や排気ガス、雨垂れといった主要な汚れと同系色(中間色)であるため、汚れが付着しても目立ちにくいという実用的な利点があります。これは、グレーや茶色に近い色の砂埃に対し、ベージュが中間色であるため、汚れが目立たず外観を美しく保ちやすいからです。
注意点:単調で地味な印象になるリスク
ベージュは周囲と調ว和しやすい反面、単色で使用したり、彩度の低いトーンを選ぶと、全体がぼやけて「のっぺりとした」地味な印象になりがちです。温かみや高級感を強調するためには、屋根やサッシに濃色を用いてメリハリをつける配色計画が不可欠です。
外壁塗装で失敗しない!意外にバリエーション豊富なベージュの選び方
一口にベージュと言っても、濃淡や色味が多岐にわたります。理想とする外観を実現するためには、それぞれのベージュが持つ特性と、色選びの際にプロが留意するべき専門知識を理解しておく必要があります。
ここでは、あなたの理想の住まいを叶えるために、ベージュの外壁を選ぶ際に知っておきたいポイントを解説します。
ライト・ノーマル・グレージュなどのバリエーション
ベージュは色の濃度や含まれる色味(黄味、ピンク味、グレー味など)によって、建物に与える印象が大きく変化します 。
| ベージュの種類 | 主な色調・特徴 | 与える印象 |
|---|---|---|
| ライトベージュ | ホワイトに近く明るい。最も採用率が高い 。 | 清潔感、開放感、明るさ。遮熱効果を期待できる 。 |
| ノーマルベージュ | 黄味と白のバランスが良い標準色 。 | 自然、温かみ、飽きのこない万能色 。 |
| モカベージュ | 茶色寄りの深みと濃さがある 。 | 落ち着き、重厚感、シック 。汚れが目立ちにくい 。 |
| グレージュ | グレーとベージュのブレンド。クール&ウォーム 。 | 上品さ、洗練、都会的。トレンドカラー 。 |
| ピンクベージュ | 柔和で優しい色味 。 | 温かみと清潔感のバランスが良い 。 |
特に近年人気が高いのが、グレーの持つクールな要素と、ベージュの持つ温かみがブレンドされたグレージュ(グレイッシュベージュ)です 。高級感がありながら親しみやすいバランスの取れた外観を実現し、長年住んでも飽きがこないため、長期的な満足感につながります 。
周囲の景観・屋根色とのバランスから選ぶベージュ
ベージュの外壁を選ぶ際は、周囲の景観や屋根色との調和を意識することが重要です 。
ベージュは和風・洋風を問わず、どんな家にも合わせやすい万能な色ですが 、周囲の家が白やグレー系なら、グレージュやノーマルベージュで調和を図ると落ち着いた印象に 。自然豊かな環境では、黄味がかったウォームベージュやモカベージュ系が自然と馴染みます 。
屋根の色とのバランスでは、屋根がブラウンや濃色ならベージュ×ブラウン系の組み合わせで重厚感を演出し 、屋根がネイビーやグリーンならグレージュを組み合わせることで上品で洗練された外観になります 。
塗料の性能(遮熱・防汚)もチェックポイント
ベージュ系の外壁は塗料の種類が豊富で、遮熱性・防汚性などの付加機能を持つ製品も多く選択肢が広がります。
色選びだけでなく、こうした機能性も見極めることで、夏の省エネ効果や、汚れにくさによるメンテナンス費用の節約につながります 。遮熱塗料は太陽光を反射して室内温度の上昇を抑え 、防汚塗料は雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を備えたものもあります。
ベージュの美観を長期間維持するためにも、長期的な住まいの快適性とコスト面を考えるなら、高性能な塗料の選択は欠かせません 。
【ツートンカラーの外壁塗装】ベージュと合う組み合わせをご紹介!
外壁塗装で人気のツートンカラー。ベージュをベースカラーとして配色を考えると、失敗が少なく、洗練された印象に仕上がります。ベージュは温かみがありながらも主張が強すぎないため、どんな色とも調和しやすいのが魅力です。そこで、ベージュと相性の良い色を組み合わせた、おすすめのツートンカラー配色をご紹介します。
ベージュをベースカラーに、相性の良い色を選び、このツートーンを基本にすると、全体がバランスよく洗練された印象にまとまります。多色使いを避けることで、外構や植栽との調和もとりやすく、長く愛される外観デザインが実現できます。
おすすめツートンカラー①:ブラウン系

ベージュと同系色であるブラウン系は、ツートンカラーの中でも特に失敗が少なく、温かい雰囲気を作り出します 。
明るいベージュを主色に、ベランダや玄関周りのアクセント壁に濃いブラウンを取り入れることで、温かみがありながらも重厚感のある外観になります 。濃いブラウンはシックな高級感を、薄いブラウンはナチュラルで優しい雰囲気を演出し、木目調の玄関ドアや外構とも自然に調和します 。
おすすめツートンカラー②:グレー系

クールでモダンな印象を求めるなら、ベージュとグレー系の組み合わせが効果的です 。
特に、中間色であるグレージュ(グレイッシュベージュ)を主色に、外壁の一部に一段濃いグレーやダークグレーを縦ラインや上下で配色することで、スタイリッシュなツートンが完成します 。グレージュの持つ上品さとグレーの引き締め効果が組み合わさり、都会的で洗練された高級感を演出できます 。
こちらは弊社が実際に2024年12月に横浜市で施工を行った事例となっております。
おすすめツートンカラー③:その他の好相性トーン
ベージュ壁はさまざまな建築スタイルに調和しやすく、色との組み合わせで個性を際立たせることができます。スタイルに合った色選びで、ベージュ壁の魅力が一層引き立ちます。
主なハウススタイルでベージュ壁に合う色をセレクトしてみました。
モノトーン(シック・モダン): ベージュに黒やダークグレーを合わせることで、シックでモダンな印象になります。グレージュやモカベージュをメインの外壁に、ダークグレーをベランダの壁などに採用すると、引き締まったモダンなツートンになります 。
テラコッタ・赤茶系: ベージュをメインに、テラコッタやオレンジブラウンをアクセント壁に採用すると、南欧風やサンタフェ風など、明るく温かみのある外観を作り出せます 。
ホワイト系(明るさ強調): ライトベージュにホワイトを合わせることで、明るく爽やかな印象が強調され、清潔感と開放感が際立ちます 。
壁色は自由に選べる訳ではない!? 横浜市の景観条例について

横浜市で外壁の色を選ぶ際、「好きな色を自由に塗れる」とは限りません。というのも、横浜市には「魅力ある都市景観の創造に関する条例(景観条例)」があり、地域の特性に応じて建物の色彩やデザインに一定のルールが設けられているからです。
横浜市の景観条例は、戸建て住宅を含む建築物に適用されます。景観計画区域内や景観地区内など、景観条例が適用される地域で新築、増改築、外観変更などを行う場合は、事前に市の景観行政に届け出が必要となります。
異国情緒あふれる街並みや、海・緑に囲まれた自然環境など、横浜ならではの景観を守るために、行政・市民・事業者が協力して、横浜市では調和のとれた街づくりを進めています。次項では、具体的な色彩制限や届出の必要性について解説します。
【戸建て向け】景観条例の届出が必要なケースと確認方法
横浜市の景観推進地区に戸建て住宅を所有している場合、外壁のリフォームや塗り替え工事を行う際には、景観条例に基づく届出が必要になることがあります。届出は原則として施工業者が代行しますが、施主が行うことも可能です。
届出には、以下のような書類が必要となります。
- 景観形成届出書
- 位置図・立面図
- 色彩資料(色見本、サンプル等)など
着工の31日前までに横浜市都市整備局へ提出するのが基本で、事前に該当地区かどうかを市のホームページや窓口で確認することが重要です。
景観推進地区の色彩制限
横浜市の景観条例「魅力ある都市景観の創造に関する条例」は、平成18年2月15日に公布、同年4月1日に施行されました。
市内の景観形成を重点的に進める「景観推進地区」では、建物の高さや色彩、デザインなどに制限が設けられており、外壁の色選びにも配慮が必要です。
以下に、主な景観推進地区の概要と問い合わせ先をまとめました。
| 景観推進地区名 | 主な制限内容 | 問い合わせ先 |
|---|---|---|
| 関内地区 | 歴史的街並みに調和する色彩・高さ制限 | 横浜市 都市整備局 地域まちづくり部 景観調整課 電話:045-671-2648 ファクス:045-550-4935 メールアドレス:tb-keicho@city.yokohama.lg.jp |
| みなとみらい21中央地区 | 近未来的景観に配慮した色彩・素材指定 | |
| みなとみらい21新港地区 | 水辺景観との調和を重視 | |
| 山手地区 | 自然環境と洋風建築の調和を重視。緑化・色彩制限あり |
かながわ住宅コープの施工事例

| 施工年月 | 2025年3月 |
|---|---|
| 工期 | 17日間 |
| 使用塗料 | ベージュ系 |
| 物件の大きさ | 21坪 2階建て |
| 費用目安 | 115万円税込み |

相模原市南区の戸建ての外壁塗装事例|ベージュ・グリーン×プレミアムシリコン
| 施工年月 | 2025年6月 |
|---|---|
| 工期 | 2週間 |
| 使用塗料 | プレミアムシリコン |
| 物件の大きさ | 59坪 2階建て |
| 費用目安 | 176万円税込み |

| 施工年月 | 2025年2月 |
|---|---|
| 工期 | 20日間 |
| 使用塗料 | アートフレッシュ |
| 物件の大きさ | 42坪 2階建て |
| 費用目安 | 160万円税込み |
かながわ住宅コープで色のご相談にも対応します
神奈川県でベージュの外壁の塗装をご検討中なら、かながわ住宅コープにご相談ください。 ベージュは色味や機能性によって印象や快適性が変わります。景観条例を考慮した色選びや高機能塗料のご提案まで、プロがサポートします。お客様の理想の色についてのご相談も可能です。神奈川県知事の認可を得た住宅専門の協同組合が、責任をもって工事からアフターフォローまでチェックしますのでご安心ください。
まとめ:機能美と調和性を両立!温かみと安心感のあるベージュ外壁塗装
ベージュの外壁は、温かみと安心感のある見た目だけでなく、汚れの目立ちにくさという高い実用性と、周囲の景観と調和する汎用性の高さを兼ね備えた優れた選択肢です。色味の違い(ライト、モカ、グレージュなど)や面積効果、景観条例などを踏まえた配色設計により、後悔のない外観づくりが可能になります。
単色で地味になりがちなベージュも、ツートンカラーや艶のある塗料を用いることで、単調さを回避し、洗練されたスタイルを演出できます。ベージュはただの無難な色ではなく、機能美とデザイン性を両立できる、住まいの価値を高める外壁色なのです。
かながわ住宅コープでは、ベージュ系外壁の色選びから機能性塗料のご提案、景観条例への対応まで、地域密着で丁寧にサポートいたします。外壁塗装や塗り替えをご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。























